Aさん
 私は若い頃美術大学に行って画家になりたかったのですが、家族の反対があってあきらめて経済学部に入りました。卒業後は一流企業で働き、部長にまでなりました。その間結婚して息子と娘がいます。家も買えましたしそれなりの財産もありますから、老後の心配もありません。絵は趣味としてずっと続けていました。今年定年を迎えますから、これからはもっと絵が描けると今からわくわくしています。

Bさん
 私は俳優になりたくて親の反対を振り切って、高校を卒業すると東京に出てきました。小さな劇団で長い間働きましたが、劇団からもらう給料ではとても暮らせませんでした。経済的には苦しかったですが、好きなことをしていましたし、周りの仲間も演劇に情熱を持っている人ばかりだったので楽しかったです。しかし結婚をきっかけに演劇をあきらめて会社に勤めることにしました。今では子供もできて幸せです。若い頃情熱を傾けたことは実を結ばなかったけれども大切な思い出です。

Cさん
 私は自分の夢があきらめきれずに相変わらず苦しい生活をしています。家族もいませんし、田舎に住んでいて野菜などは自分で作っていますから生活費はあまりかかりません。毎日好きな本を読んで、小説を書き続けています。私は最低の生活ができればそれ以上のお金は必要ないと思っています。家族がいたらと思うこともありますが、結局人間は1人だと思います。将来のことは考えても仕方がありません。これが私の人生なのですから。

1。 (1)3人の生き方と合っているのはどれか。

2。 (2)本文の内容と合っているのはどれか。