東京にはいろいろな種類の美術館、博物館が数多くあり、どこへ行ったらいいのか迷うほどだ。
 ①そんなときとに人々が参考にするのは新聞やテレビでの広告だ。ヨーロッパの有名な○○美術館の名作が東京に来ることになると、新聞に大きい広告が出たり、テレビではそれに関連する番組を流したりする。そういった情報を耳にすると、「ではさっそく行ってみよう」となる。だから、そういう特別な展覧会はチケットを買うところから行列、行列である。目的の名作は長い間待たされたあげく、人込みの間からちらっと見られるという②残念な結果になることが少なくない。
 ところが、実は多くの美術館がそれぞれよい作品を持っていて、いつでもわりに安い料金で見ることができるのだ。それが③案外知られていない。特別展で名作を見るのに疲れた客は、たいていこれを知らずに通り過ぎてしまうことが多く、なんとももったいない。
 インターネットで調べれば、どんな作品がどこの美術館にあるのかは、ちゃんと調べられる。ゆっくり鑑賞できる普通の展示品をもっと大切にしたいものだ。込んでいる満員電車のようなところで名作を味わうのは、ちょっと悲しい。

1。 (1)そんなときととあるが、どんなときか。

2。 (2)②残念な結果になるとあるが、「残念な結果」とはどんなことか。

3。 (3)③案外知られていないとあるが、何が知られていないのか。

4。 (4)筆者がこの文章で一番言いたいことは何か。