現在、大都市では、夏の水不足が問題になっている。また、農村部でも年によっては、雨不足が米や野菜など農産物に大きな影響を与えている。そこで、水不足問題を解決するために、人工的に雨を降らせる研究が進められている。
雨をどうやって降らせるのか。ごく小さい水や氷の粒が集まって空気中に浮かんでいるものが雲である。水分の多い厚い雲に飛行機を使ってドライアイスをまく。そうすると、空気の温度が下がり、雨が降るというわけだ。厚い雲の多い冬にダムの近くでそれを行うと効果的であるという結果も出た。また、台風などが近づいてきたとき、まだ雲が海の上にあるうちに雨を降らせて、大雨による洪水の被害を小さくしようという研究も進んでいる。
この人工的に雨を降らせる方法が実現すれば都市の水不足や農業問題ばかりでなく、台風の被害などさまざまな対策に活用できるだろうと、各方面から期待が寄せられている。