漢字読み

1。 彼女は経済的には恵まれているが、いつも寂しそうだ。

2。 愛犬の写真を見れば、誰でも心が和むものだ。

3。 どんな会議においても、少数意見を軽んじるのはよくない。

4。 昔は繁盛していたこの商店街も、ついに「シャッター通り」になってしまった。

5。 来週までに試験の模範解答を作成しなければならない。

6。 北山選手は苦しい練習に耐え、見事金メダルを獲得した。

文脈規定

7。 このお菓子は早く食べないと、(  )が落ちる。

8。 N国の違法操業に対し、国家(  )を請求することとなった。

9。 話の内容が(  )すぎて、少しも理解できなかった。

10。 結婚式で娘の(  )姿に、不覚にも涙を流した。

11。 病院の大部屋に空きがなく、(  )に入れられてしまった。

12。 スキー場にようやく雪が積もって、一面(  )世界になった。

13。 この頃心配なことが多く、不眠(  )になりそうだ。

言い換え類義

14。 新宿御苑(しんじゅくぎょえん)を散歩していたら、吉田先生にばったり会った。

15。 高級レストランで料理の食べ方がわからずまごまごした

16。 彼はアフリカに学校を建てることを人生の目標とした。

17。 あのみすぼらしい家こそ、後の天才画家が生まれたところなのだ。

18。 就職が決まり、オーダーメイドでスーツをあつらえた

19。 政府は人材派遣業の規制を緩和している

実践練習

20。 センス

21。 裁く

22。 いきなり

23。 幹事

24。 タイミング

25。 募る

文法形式の判断

26。 核兵器持ち込みの密約問題(  )、国民の関心は高かった。


27。 社会保障制度を確かなものにするには、税金を上げる(  )のだろうか。


28。 地球の温暖化が(  )、世界中で自動車は走り続けている。


29。 1970年代のオイルショックで、日本経済が完全につぶれた(  )。


30。 松本清張(まつもとせいちょう)の推理小説はよく読まれているが、その面白さ(  )。


31。 近松門左衛門(ちかまつもんさえもん)原作の芝居を観ると、涙(  )場面がある。


32。 上野(うえの)周辺の散歩(  )、国立西洋美術館(こくりつせいようびじゅつかん)まで足を運んだ。


33。 (教務室で)
A「先生、レポートを書き上げたので(  )。」
B「いいけど、少し時間をください。」


34。 『男はつらいよ』シリーズを愛し(  )父は、しばしばDVDを借りてくる。


35。 (会社の食堂で)
A「遠藤さん、宝くじで1億円当たったんですって。」
B「えっ、うそっ!だけどお金は(  )結構不安でしよ、やっかみだけど。」


文の組み立て

36。 おしゃべりという _ _  _ いる。


37。 中国の _ _  _ が付く。


38。 ドイツの田園地帯には _ _  _ が回つている。


39。 日本産のウナギの _ _  _ しないそうだ。


40。 林業 _ _  _ 上げにくい。


文章の文法
 大阪(おおさか)のベッドタウン、池田市(いけだし)は3年前、市役所の予算の使い道の決定に市民が参加できる制度を始めた。
11の小学校区ごとの住民組「地域(ちいき)コミュニティ推進協議会(すいしんきょうぎかい)」に、地域での事業と予算の提案権を認めたのだ。
 協議会の委員は公募(こうぼ)で、限度額は1校区( 41 )年約700万円。防犯パトロール車の購入と住民による巡回、小学校の校庭芝生化(しばふか)、高齢者の配食サービスなどがこれまでに実現した。
 一部とはいえ税の使い道を市民が決める工夫である。倉田薫(くらたかおる)市長は「自分たちの地域は自分たちでつくる。それには市民が税を支配し、汗もかいてほしい」とねらいを語る。将来は限度額を広げ、小学校の体育館改築といったハード分野まで含めたいという。
 池田市の地域型に対し、千葉県市川市(ちばけんいちかわし)はテーマ型だ。( 42‐a )が納める住民税の1%分を、( 42-b )が応援したい市民活動団体の資金支援に回せる仕組みだ。5年前に導入した。
 「年金暮らしでも参加したい」という声がお年寄りから出て、指定のボランティア活動などでもらえる点数もお金に換算して支援に回せることにし、より多くの市民が参加できるようになった。2009年度はNPOなど130団体に計2100万円が回った。
 二つの制度が生まれた背景には自治体の財政難がある。行財政改革だけでは追いつかず、市民に自治や協働を( 43 )台所事情だ。
 一方で、市民の側には多様な公共サービスを自分たちも担おうという機運の高まりがある。コミュニティーを再構築しようという動きでもある。
 千葉県我孫子市(あびこし)は、市役所が担う約1100の仕事すべてを対象に民間委託や民営化の提案を公募した。市役所と民間のどちらがやれば、より市民の利益になるかという視点で提案を吟味し、これまでに妊婦対象の教室や公民館講座などの37件が採用された。
 肥大化した行政サービスを見直そうという3市のような試みは、ほかの自治体にも広しがっている。
 しかし、民間が市役所の単なる下請けになったのでは意味がない。行政サービスは画一的に( 44 )。地域のニーズをきめ細かくつかんだ新しいサービスの形をつくり出したい。
 そのためには、予算づくりをはじめとする行政情報が市民に公開されている必要がある。そして市民が税金の使い方にもっと口を出す。汗もかく。地域の力を生かし、市民の意思で動く市役所へと変えていく。そうした変化は鳩山(はとやま)政権が唱える「新しい公共」にも共鳴することになるだろう。
 地方分権が進み、権限と財源が政府から自治体へと移っても、首長の力が大きくなるだけでは足りない。分権の実をあげるためには、市民の自治こそが( 45 )のでは。

(「朝日新聞」2010年3月1日付)

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