「握⼿」は17世紀の半ばにイギリスで結成されたクウェーカー教徒の習慣に由来する。彼らは⾝分関係をはっきりあらわす「礼」に替わるものとして握⼿を⽤いたが、厳密に階層化され、⼈が⼈の上に⽴っていたヨーロッパ会社では、握⼿が定着するまでおよそ200年もかかった。それに対して「おじぎ」は、⾝分の上下関係をはっきりさせるための挨拶であった。「おじぎ」などの尊敬や服従を表す挨拶は、20世紀のうちにほとんど姿を消してしまった。

1。 (1)なぜ握⼿の定着に時間がかかったか