評論家という仕事がある。ある分野について深い知識を持ち、⼈々が参考にできるような解説や
評価などをする仕事である。今では、政治評論家、経済評論家からラーメン評論家まで、あらゆる
分野の評論家がテレビや雑誌などで活躍をしている。しかし、医者や学校の先⽣のように、評論家
になるための資格試験があるわけではない。彼らは⼀体どうやって評論家になったのだろうか。
彼らの多くは必ずしも評論をするために深い知識を得たのではない。若いころからある分野に対し
て⼈並み外れた(注1)知識や興味を持っており、夢中でそれを学ぶうちに、いつの間にかそれを仕事にすることになったと⾔う⼈も多い。好きな分野を仕事にできるとはうらやましい話だ。①ただ⼈並み外れた深い知識があれば評論家になれるというものでもないだろう。評論家として収⼊を
得るためには、新聞や雑誌、テレビなどのマスメディア(注2)に取り上げられなければならな
い。
②マスメディアに取り上げられるためには、⼈々が納得し、話を聞きたくなるような説得⼒や魅⼒
があることさらに、マスメディアに登場するチャンスを得る運の強さも必要だろう。
⼈並みは外れた知識、⼈々が⾔うことを聞きたくなるような説得⼒や魅⼒、そしてチャンスをつか
む運がそろって初めて評論家になれるのかもしれない。
(注1)⼈並み外れた︓他の⼈と⽐べて⼤きく違う
(注2)マスメディア︓新聞・雑誌・テレビ・ラジオなどの⼤勢の⼈に向けての情報発信の⼿段