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私の家には①眠っている服がたくさんある。サイズが合わなくなったり、流行が変わったりして、もう着なくなったものだ。流行遅れのものは、家族や友達にあげたくても誰も欲しがらないし、古着を売っているリサイクル店も買ってくれない。捨てるのはもったいないと思っている間に、着ない服がどんどん増えてしまったのである。
ところが、先日、②こんなサービスをしている衣料品メーカー(注1)があると知った。このメーカーの店に着なくなった服を持っていくと、その店で使える割引券をくれるのだ。これなら、家の中も片付くし、割引券で服も安く買える。
では、客が店に持っていった古い服はどうなるのだろうか。以前は、古い服の8割は捨てられ、残りの2割は古着として売るか、ぞうきんにするしかなかったそうだ。しかし、最近、古い服から「新しい糸」を作る技術が考えられた。この糸を使って、最新のデザイン(注)の新しい服に③生まれ変わらせるのだ。この技術のおかげで、古いものからそれより価値の高いものを作り出すことも可能になったのである。これは④すばらしいことだと思う。
今まで、私は古いものを捨てるのはもったいないという気持ちがしていた。でも、私の古い服から新しい流行の服が生まれるかもしれないと考えたら、うれしくなってきた。
(注1)衣料品メーカー:ここでは、衣服を作って売る会社。
(注2)デザイン:ここでは、服を美しく見せるために考えられた形、色など