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そもそも働くとは「得る」ことなのでしょうか。
私たちは働くとき、何らかの社会的役割を担って(注1)いて、その役割に応じた結果が求められます。そして、期待に応えたときに得られるものが報酬(注2)や自身の成長です。要するに、私たちは働くとき「得る」前に求められているものを「与える」ことになります。仕事の本質(注3)は得ることではなく、自分に求められているものを人に与える、すなわち「人の役に立つ」ことなのです。
(山藤賢『社会人になるということ』による)
(注1)担う:持つ
(注2)報酬:ここでは、給料
(注3)本質:本来の性質

1。 (59)筆者によると、働くとはどういうことか。