サクラが春に咲く不思議

 
 冬の寒さも緩み、春の陽気が感じられるようになってきました。春は花の季節。サクラをはじめ、ウ メやモモなど多くの木々が花を咲かせます。
 ところで、これらの花は、なぜ春に一斉に咲くのでしょう。花なんて暖かくなれば咲くものだと(50)。確かに、気温の上昇も重要です。ただ、皆さんは、春に花を咲かせる木がいつその準備をしているかご存じですか。(51)、開花する前の年の夏には、すでに花となる芽(花芽)が作られ、花を咲かせる準備ができているのです。そう考えると、春まで待って一斉に咲くというのは不思議ではありませんか。一体どういう仕組みなのでしょう。
 サクラやウメなどの木は夏に、成長を抑える休眠物質を葉で作ります。それが花芽にたまると、葉が落ち、花芽は「休眠」という期間に入ります。(52)花芽は成長しません。休眠から目覚めるには、一定の低温期間を経験することが必要です。「一定の低温期間」とはどれくらいかというと、それは花によって違うことがわかっています。例えば、サクラのソメイヨシノでは、5度前後の気温が約900時間(53)。そして休眠から目覚めると、成長を抑えていた休眠物質が減り始めます。それがなくなると成長が再開し、春になって、1日の平均気温が12〜13度になると開花するのです。
 春に一斉に咲く花の仕組み、(54)。冬の間、私たちは寒さが去るのを待つばかりですが、春に咲く花のためには、その寒さは必要なものなのです。

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