(3)
皆さんは寄付をしたことがあるだろうか。異常気象で食べるものが不足して困っている人や、地震で家を失った人のためにわずかながらもお小遣いから寄付した経験を持つ人は多いだろう。その寄付に対する考え方に、今、新しいい動きが起こっている。
ある会社では、社員食堂で低カロリーの定食を食べると代金の一部が寄付金とかって(注)途上国の子供た地の食生活を支援する、というシステムを取り入れている。社員としては体調管理につながるだけでなく、人を助けることができ、会社としては社員の健康を支えながら社員南献ができるので、社員にとっても会社にとっても一石二鳥というわけだ。
また、「寄付つき」の商品を販売する企業も増えている。特定の商品を買うと売り上げの電部が寄付されるというもので、ほかの商品と比べるとやや値段は高いが、商品を買えば、同時に寄付できるという手軽さが消費者に歓迎され、売り上げを伸ばしているという。
これまでの寄付はわざわざ募金の場所へ足を運んだり、銀行からお金を振り込んだりしなければならないものが多く、社会頁献に関心はあっても寄付をするのは面倒だと実際の行動には移さない人も少なくなかった。そこに目をつけたのが新しい寄付の形で、これまでと比べ手手軽に寄付ができようになり、ぎなり、社会貢献がしやすくなった。さらに、企業にとっても自社のイメージの向上や売り上げの増加などメリットの多い取り組みとなっている。
このように寄付は慈善のためというばかりでなく、寄付をする側にもプラスになる活動としてとらえなおされ始めている。
(注) 途上国: 経済成長の途中にある国