(2) 木を植えることはいいことだ。われわれは無条件にそう考えがちだ。
 でも、乾燥(かんそう)地帯に木を植えれば、少ししかない木が吸い取られる。悪くすると地下水が()れ、川の流量も減る。
 よく考えてみれば当たり前のことだろう。しかし、森林の役割を重視するあまり、自然の循環(じゅんかん)を忘れた「植林神話」が世界に広がっているそうだ。

(伊藤智章「窓」2008 年 2 月 20 日付朝日新聞夕刊による)

1。 (56)「植林神話」とはどのようなものか。