(4)ほめるという行為は、本来、自然な気持ちのあらわれです。「ほめる教育」におけるほめるという行為は、この点において異なります。自然な気持ちのあらわれなどではなく、ほかのねらいをもったきわめて(注)意図的な行為です。
(中略)「ほめる教育」の場合には、ほめること、そのものは本来の目的ではないのです。本来の目的は、ほめることを通して相手に影響を与えることです。相手の心と行動に影響を与え、やる気を出させたり、自身をもたせたり、伸びていきようにする-------- 。つまり、こちらが望んでいるような方向へ向かわせることがねらいなのです。

(伊藤進『ほめるな』による)


(注) きわめて:非常に

1。 (58)「ほめる教育」におけるほめるこういとはどのようなものか。