論理的に書かれている文章を読んでいくときには、書かれた文章を自分が理解できたかどうかということにとどまらず、書かれている主張や根拠(注1)が本当に妥当だろうか、論理的に筋が通っている(注2)だろうか、別の考え方はないだろうかと考えて読むことが、とても大切です。こうして読むことによって、書かれている内容についての理解を深め、見方を広げることができます。これは批判的読みとよばれるものです。

(秋田喜代美『読む心・書く心――文章の心理学入門』による)


(注1)根拠:ある考えのもとになるもの
(注2)筋が通っている:矛盾がない

1。 (59)こうして読むとは、どのように読むことか。