毎日使っているコップを割ってしまったとします。するともう水を入れたり、ジュースを入れたりできませんから、捨ててしまいます。このようにちょっと前まで、身近(注1)に使っていたものがごみとなります。ごみは、いらなくなったものだし、イメージも悪いので、私たちはずぐに忘れてしまいます。しかし、一口(注2)ごみといって片づけてしまわないで、ちょっと考えてほしいのです。実は、あなたのまわりに見えるものはすべてごみなのです。たとえば、この本はいずれ紙のごみになります。机、いす、蛍光灯もいずれごみになります。(中略)つまり、ごみは私たちが買ったり、使ったりする品物そのものです。

(八太昭道『ごみから地球を考える』の岩波ジュニア新書による)

(注1)身近に:普通に、普段の生活で
(注2)一口で:簡単な言葉で

1。 (58)ごみといって片づけてしまわないでとあるが、ここで「片づけてしまう」とはどういうことか。