日本人によく知られている花粉症はスギ花粉症です。スギの木が花粉を飛ばすのは、2月から4月の3か月程度ですが、最近、スギ花粉の時期だけに( 41 )、ほかの時期にも症状を訴える患者さんが増えています。このような患者さんはスギだけでなく、他の植物に対するアレルギーも合わせて発症していると考えられます。この複数の花粉に反応する花粉症を「多重花粉症」( 42 )、その患者数は年々増加しているようです。多重花粉症が増加している原因として、花粉症になっても治療せずに放置していることが指摘されています。
アレルギーとは、あるものに対し過剰な反応をする状態です。花粉症を発症し、粘膜が非常に( 43-a )になった状態が続くと、アレルギー原因物質の影響をより( 43-b )受けることになります。( 44 )、もともとの花粉症がただ悪化するだけでなく、他のアレルギーにもかかりやすくなるのです。
花粉症は予防することもできます。なるべく花粉に触れないようにすることが大切で、マスクやメガネも有効です。また、日ごろからしっかり栄養をとり、睡眠など生活習慣にも気を配って、体に抵抗力をつけておく( 45 )。