「ワークシェアリング」という言葉をご存じだろうか。これは仕事の分かち合いを意味する英語で、一人当たりの労働時問を減らして、多くの人の雇用を( 41 )とすることである。
例えば、ある企業が一日8時間の労働時間を、希望に応じて4時間に短縮できる制度を導入したとする。こうすれば、従業員は育児などの時間を増やすために短時間勤務を選ぶことができ、企業は、子育てが一段落した女性や高齢者などをパートタイムで雇い人れる余裕こうそくが生まれる。こうした企業が増えれば、今まで拘東時間の長さ( 42 )働きたくても働けなかった女性や高齢者の社会進出にもつながる。
( 43 )日本にこの制度を定着させるためには、まだまだ解決しなければならない問題が多い。例えばサービス残業が当然のように行われている会社が多く、時間当たりの残業の賃金が明確に定められていないことがある。また、パートタイム社員の待遇が改善されないかぎり、この制度を導入しても( 44 )おそれもある。
世界的な不況の中で雇用不安が高まている今、新たな雇用を生み出すための選択肢として、「ワークシェアリング」にはいっそうの( 45 )であろう。