さまざまな企業で働く営業社員の中でも群をぬいて好成績をあげる社員はトップセールスマンなどと呼ばれている。顧客こきゃく)への対応が成績を左右する仕事にたずさ)わる彼らの( 41 )、さぞ話が上手だろうともが思うにちがいない。ところが、意外なことに、優れたセールスマンは( 42-a )よりも( 42-b )な人が多いそうだ。
 彼らは顧客のもとへ何度も足を運び、話をよく聞く。その際に決してしゃべりすぎず、うなずき、あいづちを打つ。すると顧客は相手から同意や共感を得られたことで気持ちがよくなり、さらに多くの話をするようになる。その結果、初めは多少の警戒心をもっていた顧客からも信頼されるようになり、セールスマンは驚く( 43 )多くの情報を顧客から得ることができる。このようにして相手の警戒心を解き、好意はもちろん信頼感さえ抱かせる。そうなれば、商品のセールスは半ば( 44 )。
 人は自分に対して関心を持つ相手に好意を持つものである。だから、顧客に会うときは、まず相手の名前を覚える、それから相手の目を見て相手の話に熱心に耳を傾けること。これが顧客の好意と信頼を得る近道ちかみち)である。つまり、( 45 )こそセールス成功、の秘訣ひけつ)だと言えるだろう。

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