裁判官の仕事は、争っている者に対してどちらが正しいかを示すということである。しかし、単にどちらかを勝たせればいいというわけではない。示す判断は、客観的な事実関係に基づいていなくてはいけない。争っている本人たちだけでなく、本人以外の第三者も納得する判断が求められる。争っている者たちは主観的な意見や生の要求をぶつけあうかもしれないが、まず冷静に「主観的な意見」と「客観的な事実」とを①区別することから始める必要があるのだ。