A
会社で働いていれば、部下に仕事を教える立場になることがあるだろう。そんなとき、私はできるだけ社内用語や専門用語を使わずに、誰が聞いても分かる言葉で説明するようにしている。教える側と教えられる側の知識や経験には大きな差があるからだ。
いずれ覚えなければならないからと思って最初から難しい言葉を使って説明すると、仕事自体が難しいという印象を与え、部下が仕事を理解しようという意欲を失ってしまう。大切なのは、部下の能力に応じた教え方をすることではないだろうか。部下にとって分かりやすい言葉で仕事をしっかり理解させ、やる気を引き出すことは、上司の大事な役目だ。


B
部下に仕事を教えるとき、多くの仕事を一気に教え込もうとする人がいる。早く仕事を覚えてほしいという気持ちは理解できるが、仕事を覚える側の負担を考えていないのは問題だ。仕事を正確に覚えてもらうには、部下がどんな知識や経験を持ち、何ができるのかを考えて教えることが大切だ。
私が実践しているのは 、仕事を一度に教えようとしないで、すぐに担当してもらう仕事に絞って教えることだ。教える内容を限定すれば、部下が難しいと感じることは時間をかけて説明したり、部下が得意なことは一人でやらせてみたりして、部下のレベルに合わせた内容やスピードで教えることができる。部下の立場に立って教えることが、確実に仕事を覚えてもらうための近道だ。

1。 (65)AとBは、それぞれ仕事をどのように教えていると述べているか。

2。 (66)仕事を教える際に重要なこととして、AとBが共通して述べていることは何か。