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以下は、留学生がスピーチのために書いた文章である。
香道
ベルナールマリー
「香道」とは、香りを楽しむ日本の伝統文化です。私は、友人が香道の体験ができる教室に誘ってくれたのをきっかけに、初めて香道のことを知りました。私は普段から香水などで香りを楽しんでいるので、香道の体験も楽しむことができました。
香道は、「香木」と呼ばれる木の破片を熱し、その香りを楽しみます。「香木」(48)そのような名前の木がもともと存在するわけではありません。いくつかの種類の木の中で、様々な自然条件のもとで、年月の経過によって香りを発生させるようになった木をそう呼びます。人工的に生産できないため、大変貴重なものと(49)。
香道には600年以上の歴史がありますが、その存在はあまり知られていません。数に限りがある香木は、香道が広まり需要が増えすぎればなくなるおそれもあります。(50)、香道ではあまり多くの弟子を受け入れませんでした。香道がよく知られていないのは、そういった事情もあるそうです。
香道では、香りをかいで、じっくりと味わうことを「香りを聞く」と言います。香りに心を傾けて聞くことを基本に、香りを聞きながら古典文学を鑑賞したり、どれがどの香木の香りかを当てて楽しんだりもします。
繊細な香りを心の中でゆっくり味わうことを通して、私は「香りを聞く」という意味がわかったような気がしました。香水のように手軽ではありませんが、このような香りの楽しみ方も(51)。