人間は、昔から不可能と思われたことを大変な努力をして次々と可能にしてきた「例えば、鳥のように空を飛ぶことは、人類が大昔から持っていた願いであったが、今日では、飛行機によってどんな鳥よりもよく空を飛べるようになった(1)、大人数を乗せて、世界のどこでも行けるようになったのである。
 人間は、どのようにして、不可能なことを実行可能に(2)。私は、それは人間の好奇心による(3-a)と(3-b)だと思っている。飛行機が発明されて、人間が鳥のように空を飛べるようになった..最初は、一人が空を飛べるようになって、次はたくさんの人を乗せて飛べるようになったのだ。でも、私は自分で飛行機を操縦して空を飛ぶことはできない。そのための訓練を受けていないのだから、そんなことが(4)、もし自分で飛行機を飛ばしたいなら飛行機の操縦の訓練と練習をしないとできないのだから、人間は生活に必要なものを好奇心から出発して発明、そして練習を通じてできるようにしたのである。
 私は、この前、アメリカの宇宙飛行の研究所の施設を見学したことがある。そこには、私が見ても分からない複雑な機器や装置がたくさん設けられていた。それとともに、飛行士たちが厳しい訓練を受けているのも見た。宇宙飛行という仕事に、多くの発明が(5)、厳しい練習が積まれているのである。こういう発明と練習のおかげで、私たち人類がより豊かな生活を送っているのである。

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 この100年間に地球の気温が上昇したり北極の氷がうすくなったと言われています。このようにこれまでになかった(1)で地球の気温が上昇していることを「地球温暖化」と言います。地球の気温が上昇すると世界各地の気候が変わり、生き物(2)さまざまな影響を与えます。空気中の二酸化炭素などの「温室効果ガス」には、地面から出される熱を吸収し、空気を暖める働きがあります。この働きにより、地球は人間や動物、植物が生きていくために適した気温に保たれています。(3)、人間の活動により、大気中の温室効果ガスの濃度が増えると、空気や地表にとどまる熱が多くなり、地球の気温が上昇することになるのです。
 地球温暖化が進むと世界的には、砂漠化の拡大や氷河の減少などの直接的な影響のほか、食糧生産、诲岸の浸食、生物種の減少などにも。一層深刻な影響が(4)と思われます。
さらに、こうした影響の相乗 効果により、将来、予想もつかない現象が起こる可能性があります。また、地球温暖化は急激に(5)、このままでは熱中症が増加するなど健康への被害も危惧され、干ばつ、洪水、台風等の影響が増大することにより、食糧問題が深刻になったり、気候変化により生態系が破壊されることも考えられます。

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省エネバーナー


 エネルギー問題について関心が高まっていますが、水だけで火を起こすバーナーがイギリスで開発されました。実用化されれば、かなりの省エネが期待できる[50]、業界の注目を集めています。
 この開発は、ヨーロッパ諸国のクリーンエネルギープロジェクトの一つとして行われました。水を電気分解して発生させた、水素と酸素を燃料として炎を起こします。これまでも電気分解によって炎を起こすことはできましたが、強い炎が起こせる(51)。しかし、今回の開発ではこの問題をクリアし、ガスバーナーでも使えるような炎を起こすことに成功しました。
 今までのガスバーナーは、プロパンガスなどのボンベを接続して使用していました。(52)、ガスが漏れて中毒を起こしたり、引火して爆発事故が起きたりする心配がありました。しかし、水から作られる炎にはそれらの(53-A)はありません。燃料にガスを使わないので、ガスボンベを交換する込要もなくなり、ガスボンベを置いておく倉庫代や輸送費なども減らすことができるようになります。燃料の(53-B)そのものは、もちろん大きく減少して、これまでの5%ほどの費用で済むそうです。実用化が進めば、かなりの需要に(54)。

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 日本は地震がいつ起こるかわからない国ですね。だから、皆さんに地震に備えて、準備しておくことや物を紹介しましょう。
まず、非常持ち出し袋です。これは日本人なら子供でも知っていますが、外国人にとっては(50)ものでしょう。この中にはお水、ティッシュ、乾電池、ラジオ、硬貨、食物など、非常時に必要なものが入っています。そして、中身のそれぞれの保存期間などをチェックして定期的に入れ替えておきましょう。
 でも、これさえあれば、大丈夫だと(51)。これだけでは私たちの命を救ってくれません。地震による被害は家などの室内で起きています。家は安全な場所には違いありませんが、もっと被害リスクを最小限にしておきましょう。倒れる(52)家具は固定できるものは固定しておきましょう。それから、ベッドで横になって、地震が起きた時、何か頭に(53)があるかを確認してから、もしあったら移しましょう。そして、(54)安全な場所はトイレです。地震が起きたら、トイレのドアを開けておいてから、トイレに避難してとよく言うので、トイレの中には割れやすいものを置くのはさけましょう。
 それから、最後ですが、自分の住む町にはいざという時に避難できる指定の避難場所があるはずですから、市役所か区役所に問い合わせてから、その場所を確認しておきましょう。

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 最近、急病で救急車を呼んで運ばれても受け入れてくれる病院が見つからず、長時間救急車の中で待たされて、結局助からなかったり病状が悪くなったりすることがある。その患者を受け入れられる設備や医者がいる(50)、受け入れを断る病院もあるらしい。受け入れたあとで、治療の(51)患者が亡くなってしまった場合、病院が責任を取らなければならず、そのリスクを回避したいという理由のようだ。そのような病院には失望する限りだが、実際に受け入れが困難な病院も少なくない。軽い病気でも大きな病院に行く人は多い。救急指定の大きな病院はいつも患者でいっぱいで、救急患者を受け入れる余裕がない。 
 このような状況を改善するためには、「かかりつけ医」を決めるという方法がある「かかりつけ医」とは、地域の個人病院や診療所で、具合が悪くなったときに、いつでも診てもらえる病院だ。病気になったらまずかかりつけ医に行き、専門的な治療が必要と判断された(52)、大きな病院や専門医に紹介状を書いてもらう。このようにすれば、救急指定の病院の患者は減り、いつでも救急患者が受け入れられるようになる。政府はこれを徹底するために、紹介状がない患者には初診料を高くする制度を検討している。
 かかりつけ医を決めることは、救急患者以外にもメリットがある。かかりつけ医を決めておくと、自分の過去の病気や今の健康状態を知ってもらっているという安心感がある。信頼できる町のお医者さんがいるということは、病気になった(53)、健康な時でも安心して生活することができる。
 大きな病院とかかりつけ医の役割分担をしっかりして、必要(54)必要な医療が受けられるようにすることは、高齢化が進む日本の医療を充実させるために有効な方法であろう。

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 あの重たい疲れは、嫌いなことをしながら時間を過ごしてしまった証拠です。仕事に対して自分の心が何かしらの『抵抗』をしたから、ぐったりと疲れてしまうのです。そして時間もとても長く感じられます。
 そういうときに必要なのは、自分はいったい何に対して『抵抗』を(50)と、内面をじっくり見つめ直すことだと思います。そうやって内観するための時間を、スケジュール帳に盛り込んであげるといいかもしれません。
 『抵抗』の原因が浮上したら、それを受け入れることも大切です。(51)『そうか、自分は望んでいない仕事を我慢してやっているんだな』と言う具合に理解し、受け入れるのです。
 受け入れたら、次にすべきことは、やりたくないことをどうして自分はやっているのかそれを自問自答することです。そうすると、(52)、人それぞれに理由が明確になってくると思います。そして、それらの理由には、必ず最後に「~しなければいけない」と言う言葉『マスト』がついてくることに(53)。例えば「世間体があるから、私が大企業で働かなければいけない」「転職する自信がないから、今の職場で我慢しなければいけない」と言う風に。
 では、『マスト』の本質は何かというと、『他者の価値観に従う』ということです。つまり、自分の人生を(54)ということになります。

(須藤元気『風の谷のあの人と結婚する方法』ベースボール・マガジン者)


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 この町では4月の上旬から中旬(50)、チューリップ祭りが開かれます。けれども、 祭りがある(51)、チューリップを育てている人が多いわけではありません。花を どこからか持ってきて(52)祭りは出来ないのですが、最近はこの祭りが評判を呼ん で、日本一の生産量を誇る富山(53)、全国各地のチューリップ産地から花が集まる ようになったそうです。今では、300種類100万本とその本数の多さにかけては、 全国1,2位を争うほどです。そういえば、チューリップで有名なオランダの都市 と姉妹関係に(54)。この祭りにかける町の意気込みはますます強くなっていきそう です。

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 日本を訪れる外国人観光客は、日本のどんなところをみたい、と思ってやってくるのでしょうか。秋葉原や原宿、あるいは京都、大阪などと言う声が多く聞かれそうですね。(50)、あるテレビ番組が調査したところ、外国人観光客から意外と多く聞かれたのは、意外なことに「東京や京都はもういいから、もっと普通の日本人の生活がどんなものなのか、見てみたい」といった声でした。
 観光に力を入れるというと、まず、言葉で不自由な思いをさせないようにと、外国語の出来る人をスタッフ(注1)にしようと考え(51)。しかし、その番組で、紹介していた、ある地方の旅館では、まったくそんなことはしていませんでした。小さい旅館ですが、女将(注2)をはじめ、スタッフは地元のお年寄りが中心。浴衣の着物や日本の食事の説明などは、身振り手振りを交えながら、すべて日本語です。外国語(52)使いません。それでも外国人観光客とちゃんとコミュニケーションが出来ています。しかも、観光客は、困っている(53)、とても楽しそうなのです。
 でも、これは当たり前かもしれません。もし、自分が他の国に言った場合、緊急のことが起きた場合は別ですが、その国の言葉で話しかけられたら、分からないかもしれないけれどうれしい。それこそ、異文化体験です。
 「日本語でぜんぜん問題ありませんよ。楽しいですよ」と、本当にうれしそうに語る女将。(54)日本に来てくれているのだから、下手な外国語ではなく、日本語できちんと応対する。すてきな事だと思いませんか。
(注1) スタッフ=働く人、職員
(注2) 女将=旅館でスタッフの上に立ってまとめる人。女主人

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 最初に実験です。正方形の紙を一枚用意して、「あいうえお」と書いてください。さて、あなたは横書きにしましたか?縦書きにしましたか?
 日本人を対象にこの実験を(50)、若い人の7~8割は横書き、年配者の6割は縦書き、と言う結果でした。
 日本では、もともと文は上から下へ、右から左へ、縦書きされるものでした。新聞や政府の出す公文書(注)などは、今もこの方式です。日本の小説も縦書きが普通ですが、昨年、ある出版社から、日本を代表する作家、夏目漱石と太宰治の作品が横書きの本となって(51)、話題になりました。出版社では「横書きのほうが慣れていて読み(52)と言う若い人からの意見を聞いて、横書きで小説の本を出版することにしたそうです。
 「小説まで (53-A)、にするのか…..」と、最初は驚きましたが、これは時代の流れなのかもしれません。考えてみると、日本語の教科書は横書きは主流です。日本の小中学校などで使われている教科書も国語以外は(53-B) が多くなっています。あるいは、自分が文章を書く場合はどうでしょう。パソコンを使うときも、横書きと言う人が多いのではないでしょうか。
 今後、情報を得たり伝えたりする目的の文章は横書きが主流になっていくでしょう小説は、縦書きと横書きでは、頭の中に描き出されるイメージに違いがあるように思います。そのイメージの違いを楽しむ、と言う人もいるかもしれませんが、やはり小説は縦 書きで読みたい、と感じる人も(54)と思います。
(注) 公文書=国や地方自治体などの機関が作る公的な文書

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次の文章はアリさんが友達の田中さんに書いた手紙です。街にはおもちゃがあふれています。贈り物におもちゃを買おうと思っても、おもちゃ屋に並ぶ多種多様なおもちゃの前でどれを選んだらいいか迷ってしまったという方もいるかもしれません。
 そこで、ある団体が、おもちゃを選ぶ時の参考にしてもらおうと、毎年、(50)の中から優良なおもちゃ、「グッド・トイ」を選定しています。お店で見てすぐに分かるように、選定されたグッド・トイには(51)ので、おもちゃを買うときにも参考になります。
 グッド・トイ(52)、「遊び力」を引き出してくれるものだそうです。「遊び力」というのは、見る力、聞く力、感じる力、コミュニケーションする力、夢見る力。人が生きていくのに必要な力のことです。
 グッド・トイの選考では、まず推薦されたおもちゃをいろいろな年代の人に実際に遊んでみてもらい、専門家が遊ばれ方を見て評価をします。その後も様々な視点から何度も検討を重ねてグッド・トイは選定されています。
 おもちゃというと、ただ子供が遊ぶためだけのものだと(53)。塾や参考書は熱心に選んでも、おもちゃを真剣に選ぶという方はあまり多くないではないでしょうか。(54)、おもちゃには大きな力を持つことがあります。次におもちゃを選ぶときは、グッド・トイのように、生きる力を引き出してくれるものを探してみてはいかがでしょうか。

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